金正恩、米国亡命の最高幹部に追っ手10人差し向ける…重要機密情報を米国に提供か (たま)

2018.06.24
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北朝鮮金正恩氏が3度目の訪中(提供:KNS/KCNA/AFP/アフロ)

 北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長と同じ曾祖父を持つロイヤルファミリーの一員で、秘密警察組織である国家保衛省のスパイ摘発部門最高幹部の1人が今年2月、脱北していたことがわかり、激怒した金委員長が同幹部の捕縛を命じ、軍や国家保衛省から計10人の追っ手を差し向けていたことが明らかになった。しかし、同幹部はすでに米国に亡命したとの情報もあり、先の米朝首脳会談を前に北朝鮮の機密書類が米側の手に渡った可能性がある。

 この人物は国家保衛省の50歳の大佐。大佐の曾祖父は金日成国家主席の母、康盤石氏の父である康敦?氏。大佐と正恩氏は康委員長のひ孫で、2人は親戚関係にある。大佐の名字は康だが、名前は不明。ここでは便宜上、康氏と呼ぶ。

 康氏は北朝鮮との国境を接する中国吉林省遼寧省など中国東北3省における脱北者や外国人スパイ摘発の最高責任者だった。この地域は中国のほか、韓国や米国など北朝鮮情報を収集する外国人諜報員が暗躍していることで知られており、北朝鮮にとってスパイ摘発の最重要拠点だけに、北朝鮮指導部の大佐への信頼は厚かったとみられる。
 
 これも、康氏が金委員長と同じ曾祖父をもつことが最大の理由だ。金氏とは遠い親戚とはいえ、ロイヤルファミリーの一員とみなされていたことは間違いない。それだけに、金委員長は同じ金日成一族から脱北者を出したことに激怒したとされ、「草の根分けても探し出して、俺の前に連れて来い。高射砲で粉々にしてやる」などと指示したという。

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